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2016年5月26日
ワークスタイルの変化に対応できるオフィスとは
ICTの発展にともない、多様なワークスタイルが生まれ、変化のスピードも加速的に高まりつつあります。大手企業でも事業部の改編や人事異動は毎年行なわれ、社会の変化に合わせて組織のスタイルも多様化しています。
もちろんオフィスやそこで働く人も、その変化に柔軟に対応しなくてはいけません。大きな組織改編から小さな変更まで、ワークスタイルの変化に対応できるオフィスのデザインをいくつかご紹介します。
フレキシブルな可動式の間仕切り壁(スライディングウォール)
会議室スペースなどでも多く使用されている可動式の間仕切り壁。天井と床に設置されたレールに沿って壁を移動させるだけで、さまざまな間取りのスペースを作ることができます。
大きな部署で使っていたスペースに壁を増やして小さく区切ることも、2~3部屋分の壁を取り払い、ひとつの大きな部屋として使用することも可能。壁の上下部分にはローラーが付いているので軽々と移動できます。ただし、あらかじめレールの設置工事が必要となるので、設計士さんといくつかのパターンをシミュレーションしておきましょう。
プレゼン、打ち合わせにAV活用
海外や遠方のクライアントとの打ち合わせ、支店との会議やミーティング。以前ならば、都度出張して行なっていた打ち合わせも、最近ではテレビ会議で行なわれることも増えてきています。
その際に便利なのがプロジェクタや大型ディスプレイ。遠方との会議で、スクリーンに相手を映し出し、顔を見ながら打ち合わせをするという使い方も増えています。テレビ会議やディスプレイを活用した打ち合わせに適した設備や、専用テーブルなどを導入した、ビジュアルコミュニケーションの場が増えてきています。
自分の固定席を持たない「フリーアドレス」
既に多くの企業で採用されている「フリーアドレス」というスタイル。自分のデスクは持たず、各々ノートパソコンを持ってその都度好きなデスクやスペースで仕事をします。連絡はすべてチャットか携帯電話で行ない、資料などは電子化を進めてクラウドやPC内で管理する。このスタイルの利点は集中できる場所を選べること、フットワークが軽く打ち合わせもしやすくなることなど、知的生産性をアップさせられること。組織改編や人事異動に伴ったデスク移動の手間を省けたり、ペーパーレスにも役立ちます。
取り入れている企業は大きなデスクを何本か配置し、仕事のスタイルに応じて、カウンターやひとり用の丸テーブルなど、立ったまま仕事できるような高さのデスクを至るところに配置しています。フリーアドレスを導入している企業では、個人のスペースがない代わりに休憩時間にリラックスできるリラクゼーションスペースを設置しているところも多いようです。
仕切りのまったくない「オープンオフィス」
数百人規模の会社であれば、全事業部が仕切りのない同じフロアで仕事をする「オープンオフィス」スタイルも可能でしょう。仕切りでスペースや部屋がわかれていないぶん、他部署と連絡を取るのも楽になります。自分が所属する以外の部署の仕事や状況も良く見えるので、会社全体のことを全社員が自然と把握できます。
また、普段から同じスペースで仕事をしているぶん、組織改編や異動事例が出た時も気持ちの抵抗が少なく、スムーズに新たな部署に馴染めるメリットもあります。変化の激しい組織ほど、あえて仕切りを作らないというオープンなオフィスデザインが適しているのかもしれません。
まとめ
働き方の多様化が進む昨今、オフィスデザインにも変化が必要です。テレワークで働く人や、アウトソーシングでの仕事も増え、今後はオフィスのミニマム化も見られるかもしれません。ワークスタイルの進化や移り変わりに対して、オフィスデザインもそれぞれのスタイルに適した仕組みや環境を提供することが求められる時代になりつつあると言えるでしょう。