企業の経営者にとってはもちろん、働く側にとっても仕事の作業効率を上げることは最も重大なミッションのひとつ。作業効率が上がれば労働時間が短くなり、社員のスキルアップや労働環境の整備に時間を割くこともできます。そして、そんな社員が増えることは企業にとっても大きなメリットといえます。では、どんなオフィスだと社員の作業効率が上がるのか、成功している企業に共通するポイントを挙げてみましょう。

作業効率が上がるオフィスに共通するポイント

集中できる作業スペース

まずハード面でのポイントからあげると、社員が十分作業に集中できるスペースが必要です。広めのデスク、最新OSやソフトウェアや十分な機能を搭載したパソコン。最低ここまであれば、ハード面でのストレスなく作業は可能でしょう。さらに、横との連携がさほど必要なく、アイデアを絞り出すなど考えることが多い職種の場合は、デスクの周囲に間仕切りがあるとベスト。パソコンに向かっている時にも、向こう側に見える人やモノに集中力を奪われることなく仕事ができます。社員同士の連携が多い部署は仕切りなし、クリエイターや機密事項を扱う経理部署などのデスクのみ仕切りが採用されている、という企業も多いようです。

リフレッシュスペースがある

オフィス内にリフレッシュできるスペースがあるのとないのとでは、作業効率に大きな差が出ます。仕事に行き詰った時、タバコを吸う人であれば喫煙所に行くことで気分転換もできますが、タバコを吸わない人だとなかなか息抜きもできません。そんな場合でもちょっとした休憩所があればリフレッシュできます。カフェっぽくカウンターを配置して、スペースに余裕があればソファや観葉植物などを置くと完璧。行き詰まった仕事の思考整理や、アイデアを絞りだすためにもきっと活躍するスペースとなるでしょう。

空調設備や空気清浄はしっかりと

オフィスでの不満で多く聞かれるのが「空調設備」。場所によって空調の効きがまばらで、入り口側は暑いのに、奥の方にいけばいくほど暑くなる。かといって奥にあわせて冷房を強めると入口側は寒くてたまらない。そんなことにならないよう、フロア全体の温度が均一になるよう空調設備が大切です。また、ニオイの問題も深刻。夏場などは特に体臭などが気になりがち。備え付けの空調設備はあとから気軽に変更する、ということが難しいものです。オフィスの移転やデザインを考えられている方は、オフィス空気清浄機がしっかりと配置されているか?空気の通りは良いか?というポイントもチェックしましょう。

居心地を良くし過ぎないこと

なかなか線引きが難しいですが、重要なポイントが「居心地の良さ」。居心地が良いオフィスの方が良いと思われがちですが、一概にそうとも言えません。なぜなら、人間は居心地が良すぎる環境では、ダラダラとしてしまう生き物だから。空調が行き届き、安くておいしい社食もある、ふわふわの椅子、横になれるリフレッシュスペースまであったら「自分の家より快適!」となりかねません。そうなったら最後、「定時で上がれるよう、効率よく仕事を進める!」なんて意欲はなくなり、毎日残業。かといって効率よく作業が終わるわけでもなく、締め切りはギリギリで結果もイマイチ、でも残業代はドッサリなんて経営者が頭を抱える事態になることもあり得ます。これまで挙げた点を踏まえつつも、「居心地は良くし過ぎないこと」。何事もほどほどにしておくことが肝心です。

まとめ

仕事の効率を上げるための環境づくりは、上記以外にもいろいろとあります。職種や業界によって変わってくるところもあり、何がベストなのかを判断するのは素人では難しい部分も。どんな設備を取り入れているのか、さまざまな企業の事例を参考にしつつ、オフィスを専門に手掛けているプロのデザイナーや施工業者に相談することがベストでしょう。