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2016年10月6日
より安全なオフィスを目指す「減災」の取り組み
地震などの天災は私たちの力で防ぐことはできません。地震大国である日本では、もしオフィスで大地震に遭遇した時に備え、被害を最小限に抑えるための「減災」に向けた取り組みが必要不可欠です。最近ではオフィスのデザインやレイアウトを専門家へ依頼する際、防災や減災を意識したアイデアを取り入れる企業が増えています。今回は、より安全なオフィスを目指す「減災」への取り組みのポイントについてご紹介していきます。
大地震に備えた減災とは?
オフィスでの減災とは、災害時に発生が予想される被害を最小化するための取り組み。減災は企業で行なわれるものから、オフィスで働くスタッフひとりひとりが意識するものまでさまざまです。例えば、代表的なものと言えば減災建材を使用し、オフィスの構造自体を減災空間としてつくり上げるもの。オフィス備品を扱うイトーキは、「高耐震間仕切G」という震度6強の揺れでも耐えられるパーティションを完成させ、多くの企業が減災対策として取り入れています。これまで各地で起こった大地震では、建物の倒壊はなかったものの、建物内で壁の破損や天井の崩落など、室内の破損による被害が多数発生していることがわかっています。減災では建物の中にいる人を守るべく、減災を考慮した設備の導入が急務となっているのです。
人的被害を最小限にする減災は、避難経路の確保から
より安全なオフィスを目指す減災では、建物の構造や補強以外にも災害が起こった時に、すみやかに安全な場所まで避難できる通路を確保することが重要と言われています。せっかく避難経路や災害が起こった時の避難マニュアルが充実していたとしても、実際に避難する時に使用する通路がキレイに整理整頓されていなければ、いざという時に全く役に立たないどころか、重大な被害に繋がりかねません。そうならないために、災害時の避難経路に指定されている場所やドアのそばには、日頃から物を置かないことを意識し、定着させることが重要です。
もしも災害が起こった時、減災のためにすべきことは?
もしも災害が起こってしまった時、被害をなかったことにはできませんが、被害を最小限に食い止めることはできるかもしれません。万が一オフィスで被災し、そこから動くことができなくなってしまった場合を想定した準備が必要です。例えば、災害時には水道などのライフラインが遮断されることを想定し、飲料水や食料、医薬品などを確保・備蓄しておきます。防寒対策として毛布なども備蓄しておくと、数日間はオフィスに留まることになったとしても安心です。企業が主体となって、災害時の避難場所や安全なルート、スタッフの誘導方法などを定期的に周知しておく仕組みを作っておきましょう。
被災から事業を早期再開させるために
被災の際に最優先で考えるべきは人命ですが、あらかじめ事業を少しでも早く再開できるような仕組みを構築することも重要です。企業にとって重要なデータは定期的なバックアプをとっておき、被害を受けにくい場所で保管しておきます。また、情報通信網を早く復旧できれば、事業の再開への後押しとなるでしょう。災害時のマニュアルや復旧の対応についても、専門家の指導のもとで整えておくことも、「減災」の取り組みのひとつと言えるでしょう。
まとめ
より安全なオフィスを目指す「減災」への取り組みは、災害に備えるもの、災害発生時の行動や災害発生後の行動に分かれます。そして、災害はいつ起こるかわかりません。普段から減災を意識して備えておくことで、少しでも被害を抑えることに繋がります。個人での意識レベルでは対策に限度があるため、企業主体となって取り組む必要があると言えるでしょう。オフィスの設計段階から、減災を意識したレイアウトや設備を整えておくようにしましょう。