近年、ノートパソコンやスマートフォン、タブレットなどの普及により、電子データを活用すれば、場所を選ばず作業が行なえるようになりました。それと同時に、今まで紙ベースだった社内文書や資料を電子化することで、作業効率が上がる、コスト削減になる、というメリットもあります。そんなペーパーレスに注目して、紙を節約できるオフィス設備を考えていきます。

ペーパーレス化と電子化

企業活動をするには、さまざまな文書や資料が必要になり、それらを印刷するためには膨大なプリント用紙も必要になります。しかし、現在ではIT化が進み、書類を印刷しなくても、パソコンに保存して残したり、閲覧したりすることが可能になりました。
送られた側も、見たい時に、必要なデータ資料を見られるようになったのです。
また、文書の電子化に伴い、2005年より「e-文書法」が施行されました。
法律によって、保存が義務付けられている文書を原則に「対象文書」としており、対象文書については電子保存、スキャナ保存が認められています。
一方で、緊急時に直ぐ表示する必要がある下記のものは、例外的に「対象外文書」となり、電子保存は不可とされています。

  1. 船舶に備える安全手引書
  2. 免許証や許可証などの現物性が極めて高いもの
  3. 条約による制限があるもの

ペーパーレス化のメリット

では、ペーパーレス化のメリットは何でしょうか。
これからペーパーレス化することのメリットを具体的に6つ挙げていきます。

  1. ペーパーレス化で印刷に伴う紙代やインク代が削減できる
  2. 印刷後の書類を保管するスペースが不要に
  3. 顧客からの問い合わせへスピーディーに対応できる
  4. 資料の準備時間が短縮できる
  5. 大量の資料を持ち歩く必要がない
  6. 物理的な資料紛失による情報の漏洩・遺失を防げる

ペーパーレス化で、印刷のコストの削減に繋がります。紙の文書の保管には、専用のスペースも必要ですが、電子化すれば省スペース化にも繋がります。さらに、電子化したデータを検索性が向上し、顧客からの問い合わせに対してスピーディーに対応することが可能になります。また、文書の電子化で、これまで資料の印刷や配布に掛けていた時間も短縮できます。メールやチャットでファイルを送信するだけで済むのです。

ペーバーレス化のデメリット

そんなペーパーレス化にも3つのデメリットがあります。

  1. 視認性の低下
  2. 会議資料などにメモを書き込みできない
  3. データ化に人件費や工数が掛かる

資料などを電子化する最大のデメリットには、視認性の低下が挙げられます。人間はディスプレイよりも、紙にプリントアウトした方が見やすいと感じます。資料の情報共有が目的の会議などでは、紙に印刷したほうが効率的な場合があります。また、紙の資料や文書をデータ化する際に、PCにキーボードで打ち込むなど膨大な作業が発生してしまうこともあります。

まとめ

コスト削減や情報漏洩の防止を考え、ペーパーレス化する会社が増えています。電子化することで印刷する回数も減り、節約や省エネにもなります。ペーパーレス化の目的や効果は、文書の種類や業務、用途によって異なります。導入する際には、現場の声も聞いて取り入れると効果的です。