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2019年1月30日
フレックスタイム制のメリット・デメリットとは?導入方法までご紹介
最近では「ワーク・ライフ・バランス」に重きを置く会社も多くなってきました。それにともない、1日の労働時間を固定しないフレックスタイム制を検討している経営者の方もいるのではありませんか?
しかし、このフレックスタイム制には、どのようなメリットとデメリットがあるのかを理解しておかなければ、オフィスに導入したとしてもうまく機能しないリスクがあります。
今回は、そんなフレックスタイム制のメリット・デメリットから導入するときに必ず必要となる手続きまでご紹介していきます。
フレックスタイム制のメリット
1ヶ月の総労働時間を事前に決めておき、その期間内において社員が自由に労働時間を選択できるフレックスタイム制。オフィスに採用することで、会社側と社員側双方に大きなメリットをもたらしてくれます。以下が主に挙げられるメリットです。
<会社側のメリット>
・社員のモチベーションが上がる
・社員の離職率が下がる傾向にある
・優秀な人材を確保しやすい
<社員側のメリット>
・通勤ラッシュを避けて通勤できる
・自分の都合に合わせて働くことができる
・子育てや介護が必要になっても働きやすい
これらのメリットはどれも、「1日〇時間」のように固定の労働時間を設けていたら実現しにくいことです。その点、フレックスタイム制にすることの価値は大きいと言えます。
フレックスタイム制のデメリット
一方、フレックスタイム制にはデメリットもあります。そのデメリットは、メリットと同じく会社側と社員側に見られるので、あわせてチェックしておきましょう。
<会社側のデメリット>
・自己管理ができない社員がいると業務に支障が出る
・社員同士のコミュニケーションが取りにくくなる可能性がある
・担当者不在が起きるようになり、取引先対応が遅れやすい
<社員側のデメリット>
・出社時間にミーティングが集中するため、自分の業務に打ち込みにくい
・同じ部署の人がいないとき、代わりに対応しなければならないことがある
・取引先対応などの影響で結局、出社時間と退社時間が変わらない
メリットだけを見てフレックスタイム制を取り入れると、上記のように思わぬ結果を招く可能性があります。そのため、フレックスタイム制の導入は慎重に行なうようにしましょう。
フレックスタイム制をオフィスに導入するときに必要な手続き
では、実際にフレックスタイム制を導入するためには、どのような手続きが必要になるのか見ていきましょう。
<就業規則の変更>
まずは就業規則に「始業・終業時刻は労働者が自由に決める」旨の規定を追加し、労働基準監督署に提出します。社員数が10人未満の会社で就業規則を設けていない場合は、就業規則に準ずるものに、上記の内容を記載すればOKです。
<労使協定の締結>
会社に労働者の過半数で組織されている労働組合がある場合はその労働組合の代表、そうした労働組合がない場合は労働者の過半数を代表する者と、会社間でフレックスタイム制に関する労使協定を結ばなければなりません。この労使協定では、以下のような内容を締結します。
・対象労働者の範囲
・清算期間
・清算期間における起算日
・清算期間における総労働時間
・標準となる1日の労働時間
・コアタイムの設定
・フレキシブルタイムの設定
詳細は、『東京労働局労働基準部・労働基準監督署』の「フレックスタイム制の適正な導入のために」でも記載されているので一度、ご覧になってみてください。
まとめ
フレックスタイム制は、会社と社員にメリットだけをもたらしてくれると思われがちです。しかし、フレックスタイム制にはメリットだけではなくデメリットもあります。働き方改革の一環として、この制度の採用を検討している経営者の方は慎重に推進していくことをオススメします。