長年同じ場所に構えていたオフィスを新しく移転することになった時、社員たちは多かれ少なかれワクワクするでしょう。そんな気持ちの問題だけでなく、オフィスを移転することはさまざまな観点から見て大きなメリットがあります。そしてそのメリットの裏には“デメリットの解消”が隠されています。
デメリットを上手に消し、メリットを活かしたオフィス移転ができるように、今回ご紹介する3つのポイントを確認しておきましょう。

オフィスを移転するメリット

環境改善で社員のモチベーション向上

新しいオフィスで作業スペースの環境が向上すると、必然的に社員のやる気やモチベーションも大きく向上します。しかしこれはあくまで仕事のしやすさが向上した時のみです。これまで使い勝手の良くなかったハードウェア、作業しにくかったデスク、後ろを人が通れないほど狭い通路、駅から遠くて真夏や真冬は通勤がつらかったアクセス面でのデメリット、これらの不便だった点が改善されてこそ、オフィス移転のメリットが出てきます。
ただ移転しただけ、少し新しいビルに変わっただけ、デスクのデザインが変わっただけでは、いくらオフィスを移転しても社員のモチベーションや生産性はあがりません。
そんなことにならないためにも、オフィス移転の前にはあらかじめ社員たちの意見を聞くことが大事です。事前にアンケートをとるなどして、執務環境をあげるために改善すべき点を洗い出すようにしておきましょう。

分散したオフィスを集約してコスト削減

オフィスを移転する理由の上位に挙げられるのが、分散したオフィスの集約です。
企業によっては狭い面積のビルの複数フロアを貸し切り、各フロアにトイレや給湯室、自動販売機、カラーコピー機、入り口のセキュリティシステムなどを導入しているオフィスがあります。これらのものはオフィスがワンフロアにまとまっていればひとつ、もしくは半分ほどあれば済むものです。オフィスを移転してひとつにまとめることは設備面、スペース面での大幅なコスト削減になります。また、オフィスを賃貸契約で借りている場合、こちらから何も言わなければ賃料が下がることは稀です。
しかし、長年借りているうちに実はその土地の相場が下がっていたなんてことは多々あります。オフィス移転を検討し始めると、必然的にさまざな土地の相場を改めて調べなおすことになり、結果的に現在よりも好立地なのに賃料が下がる、という可能性もあります。
さまざまなコストを見返すことができるのも、オフィス移転の大きなメリットなのです。

対外的な印象も大幅アップ

新しく、きれいで、好立地なオフィスへの移転は自社の社員のモチベーションが上がるだけでなく、他社から見た企業の印象も大きく上がります。
「事業が好調なんだな」という印象はもちろん、社員のことを考えてより働きやすい環境に移ることは、企業の大小にかかわらず好感度がアップし、企業自体の大きなイメージアップにつながります。きれいで働きやすく、利便性も良い企業はリクルーティングにも大きな効力を発揮します。就活性の多くがオフィスの第一印象で企業を決めるというとおり、見た目はとても大事です。より良い環境を求めてオフィスを移転することは、優秀な人材を採用&確保することにおいても大きなメリットとなるのです。

まとめ

オフィス移転を成功させるためにも、上記3点は意識しておきたいポイントです。まずはオフィス移転をする時の目的をハッキリとさせることが重要。「社員のモチベーションや作業効率アップのため」「コスト&スペース削減のため」「会社のイメージアップのため」「企業の拡大」など、問題点や目的を洗い出し、それらを解消&達成させるためのオフィス移転を考えるようにしましょう。