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2016年9月28日
働く人の心と身体をケアする健康経営オフィス
企業で働く人は一日の多くをオフィスで過ごします。それだけに、職場での働き方や環境が健康面に与える影響は大きいと言えるでしょう。定期的な運動や、時にはリフレッシュで、心を休めることが必要です。
しかし、個人的な健康についての取り組みには限界があり、効果にもバラつきが生まれます。そのため、企業が積極的に社員の健康維持を促進する取り組みを行なうことで、より大きな効果が期待できます。病気による休職や離職を防ぎ、業務効率を向上させる視点から見ても、社員の健康を守ることは企業にとって重要な課題といえるのではないでしょうか。ひとつひとつの取り組みは小さいものでも、積み重ねることで長期的に見ると大きな効果を発揮します。
今回は、健康に配慮した取り組みである「健康経営」について、オフィス視点からご紹介します。
オフィスに「健康経営」を取り入れるメリット
社員がイキイキと働ける環境を作ることは、より多くの社員が長く勤められる職場づくりに繋がります。結果的に病欠や離職が軽減されるため、新たな人材を確保するための採用・
教育コストも軽減されます。また、社員にとって働きやすい職場を実現している企業は業績を大きく伸ばしている傾向にあります。「健康経営」の取り組みによる一時的な出費は、将来の収益向上に対する投資と考える必要があります。さらに社員が健康に働き、十分に能力を発揮できる環境づくりは、企業価値の向上に大きく貢献します。
オフィスでの健康を促進する行動
経済産業省が発行した「健康経営レポート」には、オフィスにおいて健康を促進する7つの行動が記載されています。
- 快適に感じる
- コミュニケーションする
- 休憩・気分転換する
- 清潔にする
- 適切な食生活
- 体を動かす
- 健康意識を高める
目に優しい照明設備
オフィスワーカーの多くは、モニターの画面をじっと見ることが多いはず。暗い中で長時間画面を見続けることによって、ドライアイや目の疲れからくる肩こりや頭痛を引き起こすことがあります。また、人間は視界の暗い空間では、知的な業務の効率が大幅に下がるそうです。オフィスの仕事で主に視認する対象としては、書類、人の顔、モニターの3つが挙げられます。オフィスの照明を選ぶ際は、上記の3つが見やすい明るさを選ぶことが重要です。しかし、明るすぎると逆に不快感を覚える「反射グレア」を生んでしまいます。そのため、オフィスは650~850lx(ルクス:明るさの単位)程度の明るさを確保すると最適です。
設備面で肉体の負担軽減を考慮する
長時間同じ姿勢を維持するデスクワークは、それだけで身体に大きな負担が発生します。肉体の疲労を軽減したいのであれば、見た目のおしゃれさだけではなく、デスクとチェアの高さや品質にこだわるべきです。社員の身長や体格に合わせて高さを調整する、ひじ掛けや背もたれの有無、座面の柔らかさやデスクの広さなど、可能な限りの配慮をしましょう。また、そのほかのオフィス家具選びにも使いやすさを意識します。例えば、頻繁に利用する書類や用具の棚が、背の低い社員には手が届かない、なんてことはありませんか?多くの社員が働くオフィスでは、誰もが使いやすいレイアウトや機能を重視した設備選びが効果的です。
メンタル面に配慮した設計・設備の設置を
オフィスづくりにおいては、肉体面だけでなく精神面のケアも重要です。精神的な健康はモチベーションの維持や業務効率の向上に繋がります。多くの企業が取り入れているのは、オフィスにリフレッシュスペースを併設すること。一定時間ごとに気分転換を兼ねて休憩で肉体と精神をリフレッシュさせることで、業務にメリハリをつけ、効率アップに繋がります。さらに、リフレッシュスペースを昼食や軽いミーティングにも使えるようにすれば、社員同士のコミュニケーション促進にもなります。また、オフィスの内装に精神的なケアを意識するのもいいでしょう。無機質な白やグレーで統一するのではなく、天井は集中力を向上させるブルーや、発想力を活発にするイエローを取り入れてみましょう。
まとめ
社員が働きやすい環境を作ることは、結果的に企業にとって収益増加など大きなメリットが期待できます。せっかく長い期間を掛けて育てた重要なポストの社員が、病気で倒れて離職するリスクを考えるなら、健康に対する取り組みに対するコストは決して高くないはずです。これからオフィスを移転する、回収する予定があるなら、ぜひ「健康経営」を意識したオフィスレイアウトや設備の導入を検討されてはいかがでしょうか。