オフィスのデザインやレイアウトに欠かすことのできない観葉植物。観葉植物はただオシャレな雰囲気だから、何となく置いた方がオフィスらしいかな、とそれほど重要視されていないのではないでしょうか。しかし、観葉植物をオフィスに設置するなどの室内緑化は、オフィスデザインの専門家にとって、さまざまな良い効果を生み出す必須アイテムとして認識されていることをご存知でしたか?今回はオフィスの緑化によってもたらされる嬉しい効果について詳しくご紹介していきます。

オフィスの緑化がもたらす嬉しい効果とは

オフィスにおける「グリーンアメニティ」という効果

オフィスに植物を置くことで得られる効果は「グリーンアメニティ」と呼ばれています。グリーンアメニティは大きく3つ挙げられます。まず1つめは、空気浄化効果。観葉植物などの植物を置くことで、空気中のホルムアルデヒドを吸収・除去するなど空気をキレイにする効果があるのです。そして、温熱環境調節と言い、室内の湿度を適度に保ち、居心地のよい空気感を実現できます。2つめは、視覚疲労緩和などの回復効果。オフィスでデスクワークしていると、肉体的・精神的に疲れてしまうことも少なくありません。オフィス内の植物を見ることで、疲労を緩和させる効果があるのです。3つめは、作業効率のアップ。人間の集中力は時間を追うごとに低下していきます。植物には緊張を和らげるヒーリング効果が、作業効率の停滞阻止に効果的と言われています。グリーンアメニティは、オフィスに欠かすことのできないものだということがわかります。これら3つの効果について、それぞれ詳しく解説していきます。

空気をキレイに、湿度も調節

オフィスの建材や内装には、健康にとって有害なホルムアルデヒドと呼ばれる成分が含まれている場合があります。オフィスに観葉植物などを置くことで、オフィス内の空気をキレイにすることができます。また、光合成により二酸化炭素を吸収して酸素を供給してくれるため、オフィスの空気を新鮮に保つ効果も期待できるでしょう。
また、観葉植物は、室内の湿度を調節してくれる働きもあります。観葉植物などの植物を置くことによって、室内の湿度は20%ほど上昇すると言われているので、空調で乾燥しがちなオフィスには必要不可欠と言えます。特に冬場では加湿器の変わりにもなるので、エコの視点からみても重宝するでしょう。

視覚と精神的な疲労の軽減

植物が眺めていると、癒やされたような気持ちになることはありませんか?これは思い込みや迷信などではなく、観葉植物には本当に目の疲労を軽減させる効果や精神的な疲労を軽減させてくれる効果があるのです。特にデスクワークでパソコンの画面ばかり見ているオフィス環境の場合、ふと視線の先に観葉植物などがあると、ストレス軽減や目の疲労防止に効果的といわれています。また、植物は仕事での精神的な疲労を癒やしてくれる効果もあると言われています。観葉植物などの緑があるオフィスと、ないオフィスでは、働きやすさに大きな差が生まれると言われているのです。

作業効率アップによる業績向上

オフィスに観葉植物設置すると、従業員の作業効率がアップすると言われています。イギリスのエクセター大学の研究チームの報告書によると、仕事をする社員の周囲に観葉植物を置くと、創造性や幸福度、生産性が大幅に高まることが明らかになりました。
また、植物の緑色は精神を落ち着かせ、血圧を下げるなどリラックス効果が高く、人間関係やコミュニケーションが重視されているビジネスにおいて、観葉植物は良い雰囲気づくりに一役買ってくれると言えるでしょう。
リラックス効果の高い代表的な観葉植物としては、パキラやベンジャミン、ユッカにゴールドクレストといった種類が挙げられます。特に、ベンジャミンの深いグリーンは洗練されたイメージがあるため、オフィスの観葉植物の定番とされています。確かに、オフィスにベンジャミンを設置している企業は多いですよね。

まとめ

オフィスの緑化がもたらす嬉しい効果について調べてみると、何気なく置いている観葉植物にもきちんとした意味があることがわかりました。観葉植物は単なるオシャレなアイテムではなく、オフィスで働くスタッフのために設置するものだということです。また、観葉植物を適度なバランスで置くことで、社員の労働環境に配慮している企業であることアピールできるとも言えます。観葉植物は世話する手間や初期費用が掛かりますが、それを差し引いても大きな効果があると言えます。オフィスのレイアウトを考える際は、観葉植物の設置も考慮するようにしましょう。