会社の業績を上げたいと考えた時、従業員個々人の努力だけでなく、会社全体で改善しなければならない点もたくさんありますよね。そのひとつがオフィスのレイアウトを見直すことです。

これまであまり気にしていなかった部分でも、視点を変えて見直せば、無駄な部分が浮き彫りになってくるかもしれませんよ。デスクやOA機器などを配置し直すのは、手間と時間が必要になりますが、よく考えて取り組めばそれに見合った結果を得ることができるでしょう。

動線とゾーニングの見直しがもたらすもの

動線はオフィスの中での人の動きを線にしたもので、ゾーニングは空間を目的別に区切り、割り振ることを指します。動線を見直すことで人や物の動きがスムーズになるかもしれません。

オフィスの中での話ですから、一人あたり数秒、数十秒程度の短縮かもしれませんが、それが全従業員、しかも毎日のこととなれば、無駄をなくして得られる効果は想像以上に大きいでしょう。動きが良くなれば、それだけ他の作業をするために費やす時間は増えるので、単純に作業量は増えていきます。

また、ゾーニングをすることで、目的にそったオフィスレイアウトが出来るでしょう。動線を考慮し、執務室や会議室などの配置を考えることで、誰もが移動しやすい環境を整えることができ、作業を効率化することにつながるのです。

更に、外部の人間の目に触れないよう、会社の重要機密に関する書類は社内の奥まったスペースに配置することなども必要になってくるでしょう。これによりセキュリティは高まり、情報漏えいのリスクを減らすことにつながるはずです。

レイアウトをどのように変えるべきか

動線を考える際、通路を無駄に多く確保しないことが重要でしょう。通路が多いと、複数の通路がぶつかり、人と人とが接触してしまうリスクがあります。また、その分余計なスペースを割くことになってしまい、作業に使う肝心なスペースを確保できなくなってしまいます。ですので、人や物の往来が多くなることが予想される動線は、できるだけ距離が短くなるように意識して確保しましょう。

ゾーニングについては、従業員だけでなく来客も入ることができる部分、従業員だけが入れる部分に大きく分けた上で最適な配置を考えていきます。来客が入る部分とは、例えばエントランススペースや応接室、会議室などで、従業員だけが入れる部分は執務室や休憩室、サーバールームなどといった具合です。

仕事で扱う情報が来客の目に容易に触れないよう、来客はエントランスや会議室以外の執務室には入れないようにするべきでしょう。また、営業職など来客の対応が多い部署は、応接室や会議室などの来客を応対するスペースの近くに配置すると効率的です。

組織別動線からゾーニングを考える

同じオフィスで働いていたとしても、部署によってその仕事内容は異なります。ゾーニングを考える時、最も多くの従業員が働き作業が行われる一般執務室は、一番広いスペースを取る必要があります。連携が必要な部署同士はできるだけ近くに配置しておくことで、動きやすくなり作業の効率化を図れるでしょう。しかし、一般執務室をエントランススペース近くにすると、作業中の様子が来客の目に触れてしまう可能性もあります。

エントランスの近くには受付、応接室や会議室などを配置すると良いでしょう。会社の機密情報がある資料室などはエントランスから最も遠い位置に配置しておき、容易に来客の目に触れないようにしておく必要があります。

IT企業のように情報漏えいを警戒するべき会社であれば、来客スペースと執務室スペースの間に、生態認証のようなセキュリティシステムを設置しておくとより安全でしょう。従業員と一緒に仕事をするわけではない社長や役員は、一般執務室とは切り離された空間に配置しておくのも良いでしょう。

まとめ

オフィスのレイアウトを見直すことで、人と物の動きに生じていた無駄を省くことができ、作業の効率化を図ることにつながります。また、スペースの有効活用化を推進することで、面積の狭いオフィスに移転して、賃料などのコストを安く抑えられる可能性も出てきます。納得できる最適なレイアウトが自社では考えつかない場合は、弊社のようなレイアウトの専門会社に依頼してみるのはいかがでしょうか?