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2016年11月3日
BIMで考える最適なオフィスの作り方
BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)とは、建築に関わる全ての人が活用できるビジネスとデザインを革新するワークフローのこと。現在の建築業界が直面するあらゆる課題の解決手段として、BIMは期待されていることをご存知でしたか?オフィスのデザインやレイアウトにBIMを取り入れると、どのような効果が期待できるのでしょうか。
BIMとは
まず、コンピューターで作成したオフィスや建物の3Dデジタルモデルに、建築コストや管理情報など、さまざまな属性データを追加します。BIMとは、建築の設計から維持管理までのあらゆる情報を入力したデータベースを管理し、活用する工程のこと。複雑な構造を持つ建物やオフィスに関する膨大な情報を管理することで、改修や維持管理の際に見落とされがちな情報の欠如を補う可能性を秘めているとされています。
BIMの活用法とは?
BIMは、これまでに使用されていた3Dモデルとは全く異なり、構造設計や設備情報だけでなく施工時のコストなど、あらゆる情報をデータで一元管理できます。建物やオフィスを施工する前から、コンピューター上で3Dモデルを活用したシミュレーションを行ない、効率的な施工計画を立てられるようになります。また、これまでは建築する予定の建物について図面で説明していたものが、BIMを活用してコンピューター内の3Dモデルで説明できるため、施工主によりイメージが伝わりやすくプレゼンテーションできるメリットがあります。
BIMで考える最適なオフィスとは
BIMで設計、施工、維持管理など全ての情報を単一のデータに蓄積して管理すれば、建築物自体の品質向上に繋がります。例えば、オフィスのデザインやレイアウトを考案する際にもBIMを活用可能です。これまでは、オフィスデザインのアイディアを出す際には、鉛筆でのスケッチ、粘土などを使った模型作成を行なっていました。しかし、BIMであればデザインの検討からプレゼンテーションまで3Dモデルを活用できます。さらに、Google Earthなどの3Dマップのデータと合成すれば、周囲の景観や環境との調和を意識したオフィスづくりが可能になります。
最適なオフィスの維持管理のために
オフィスでは、入居時のコストよりも、維持管理に掛かるコストの方がはるかに多く発生します。設計の段階でBIMを活用すれば、オフィスの維持管理にかかるコストダウンを考慮したオフィスデザインも可能です。
BIMモデルを使ったシミュレーションを元に、適切なメンテナンス手順や費用を設定しておけば、オフィスのカルテとしての効果発揮も期待できます。BIMにオフィスの部屋、設備機器、什器などの資産情報を蓄積しておけば、効率的な維持管理や長期のコスト予測が可能になるのです。
オフィス空間の有効活用
オフィスレイアウトを考える際、無駄なスペースは少しでも減らして有効活用したいもの。今までのように手書きや表計算ソフトを使って図面に起こすより、センチ単位でオフィス家具の納まりも確認できるBIMの活用をおすすめします。3Dモデルで細かいレイアウトまで視覚的に再現できるので、実際に什器を置いたイメージも確認できます。事前にオフィスの使い勝手を確認することで、オフィスレイアウトの質は格段に向上します。
まとめ
オフィスデザインやレイアウトに、BIMを活用することで、さまざまなメリットがあることをご紹介しました。また、増改築の際のシミュレーションにも3Dモデルを利用して、完成図やコストをすぐに確認できるというのは魅力的です。活用次第で、作業効率だけでなくコストダウンの効果も見込めるなど、BIMはまだまだ発展の余地がある手法です。オフィスを働きやすく、効率的に運用していくためにも、BIMの導入を検討されてみてはいかがでしょうか。